「もういちど読む 山川倫理」

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ハイデガーについて知りたくて手にした本だけど、仏陀の項を読めば読むほど感動してしまって。ちょうど今日、哲学カフェと話していた内容とシンクロしていたこともあり。

 

すべてのものがそれ自体で独立しているのではなく、さまざまな原因や条件(因縁)に依存して存在しているからであると考えた。

 

すべて存在するものは因縁の離合集散によって生成と消滅を繰り返しているから、世界は無常・無我なのである。

 

というところはまさにその通りで、私たちは自分のことをいかにも「確かに存在している」ように感じているけれど、実は自分こそ「空」であり、離合集散によって出現した事象に過ぎない。そのことを実感できれば、仏陀の言わんとしていることが少しは理解できるようになるのだと思う。

 

そうした「刹那」的な事象でありながら、世界はこんなにも美しく豊かであると言うことをしみじみ感じたとき、「あはれ」や「慈愛」の心が生まれるのではないかと思う。

 

そう思いながら聞いたBANK BANDの「To You」は素晴らしかった。「風の匂いも、あの頃とは違っているけど」のところで涙がこぼれそうになった。昨日、父が電話で話していた大島の話ともリンクしているように感じた。父は、あのときの風の匂いを思い出し、それがもう遠い昔のことだと気づいたとき、「もののあはれ」を感じたのだと思う。

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